大阪市旭区太子橋のいえ。
築90年を超える古民家を性能向上リフォームし、次の100年を見据えた再生を目指します。
耐震性能、断熱性能も改善し、増改築版の長期優良住宅をとれるレベルまで改修する計画です。住宅の周囲を囲む木塀の作業が進められています。
木塀の基礎が配筋され、既存基礎と新設基礎がズレないよう緊結する差筋が基礎の高さに合わせてカットされています。
基礎の高さは南側と西側と同じ高さに合わせます。
なぜ急に外構の木塀を工事し始めたかというと、大阪市の「ブロック塀等の撤去を促進する補助制度」を使って補助金を使うためです。
元々あったモルタルの塀がヒビが入り、道路側は特に通行人に対して危害が及ぶ危険性がありました。
これを撤去し、新たに危険性が低い軽量の「木塀」に更新することに対して大阪市から補助金が降りるのです。
補助金は年度ごとに更新され、対象となる工事を年度末までに終わらせる必要があります。
ですので木塀の工事を、建物と並行して進める必要があるのです。
補助金はありがたいものですが、制約もあり大変です。ただそれを活用するのも設計事務所の力の見せ所です。