以前耐震性の相談を受けて耐震診断に行ってきました、京都府綾部の「アヤベダファミリア」ことてつじ亭。
この日は耐震補強の方向性を定めるために現地に行ってきました。
シャンプーハットのてつじさんとも顔合わせができ、他にもいろいろな方とお会いできて楽しい1日となりました。
てつじ亭は木造二階建ての古民家です。
土壁、土葺き瓦屋根の石場建ての昔ながらの建物です。内外真壁でとても趣があります。
以前の耐震診断の結果、上部構造評点は時代相応で非常に悪かったです。
それを改善していくのは非常に大きな工事になってしまいます。
住宅ではなくイベントスペースという使われ方である現状を踏まえ、耐震性能云々の前に、「構造的に危険な状況になっている箇所」の修繕を優先して行う方針となりました。
今回特に重点的に打ち合わせしたのは過去の増改築の中で、材料がチグハグになっている部分です。
左の写真は柱の足元ですが、足固めを抜いたせいで欠損が多くなったり、柱の真下に土台、基礎がのっていないかったりと、不安定になっています。欠損部分を埋め木して、四方に添え柱をするのがいいとなりました。
右の写真は別の柱ですが、柱が通っていなくて、切られた梁、束がのった上に丸太梁がきています。
これはもう柱を交換することで対応することにしました。
まずは建物の架構の危険性をなくして安心して過ごせる場になればと思います！
この日はその打ち合わせ以外にも屋外のテーブルを作ったり、別のイベントも行われていました。
たくさんの人が集まって好きなことをしていくこの場は自由で楽しいというのが伝わってきますね。
これもてつじさんの人柄や綾部という場所の魅力なのかなと思います。
これからもイベントがあれば参加してみたいなと思いました。
WASH建築設計室 日野弘一