大阪市にある築約65年の8軒からなる共同住宅の重富荘。
住民が住みながら、耐震性能と断熱性能を外壁側からのみの工事で向上させるプロジェクトです。
大阪市の耐震の補助金・空き家利活用の補助金、高性能サッシには先進的窓リノベ事業、断熱材には子どもエコ住まい支援事業の採択を見込んでいます。補助金を活用しながら収益物件の性能向上を目指す改修工事です。
屋根の葺き替えの工事が進んでいます。
屋根は既存の土葺の瓦をおろして、ガルバリウム鋼板の縦ハゼ葺に更新します。
屋根の重量が軽くなることで耐震性が上がります。
また屋根の葺き替えにあわえて断熱材を入れることで断熱性能もあげています。
既存の垂木、野地板を残した状態で上に通気胴縁を兼ねた垂木をうちます。
その上にJパネルの単装のパネルを野地板として敷きました。防水をして板金を葺けば完了です。
遮熱性を優先して白色の屋根を剪定しました。
近隣に高い建物もなく、反射で眩しさが問題になる心配もないと判断してです。
元々の屋根の形を拾ってしまい少し異物な形ですが、きれいに葺き直してもらいました。
一部では雨漏りの報告もあったので、これで一安心です。
屋根の工事は終わりましたが、並行して外壁の解体工事が進んでいます。
外壁はモルタルの仕上げを剥がして、構造用合板を貼り、木板仕上げに更新します。
解体が終わって室内側の有孔ボードが見えているところや、バラ板が残ったままの部分など、色々見当たります。
ここから耐震補強に対して非常に大切な工事が始まります。
現場監理も含めてしっかりしていきたいと思います。
WASH建築設計室 日野弘一