チークの端材を使って筆箱を造ってみました。
チークは先日行った大阪南港の中田木材の端材売り場から購入してきました。
筆箱は非常勤として勤めている大阪工業技術専門学校の大工技能学科で制作した大工道具入れを応用して設計しました。
左の写真がチークの端材です。荒木の状態で買ってきました。
それをまずは適切な大きさにひきわり、電動カンナで製材します。
削るだけで表情が変わりますね。
まずは枠の部分の加工をします。
小口が細く見えるように端部をL型に加工しました。
細工用のノコギリと、ノミを使って作業しました。
ノミが切れていないと綺麗にできないのでノミの手入れはしっかりして臨んでいます。
こちらも枠ですが、少し細工をします。
筆箱の蓋のツメをひっかけるための溝を切ります。
溝切りがあったらそれでやりたかったところですが、ないので丸のこでがんばりました。
材が小さいので端部をビスで固定すると作業しやすかったです。
そしてそれらの長さをカットして接合していきます。
釘打ちをしようと思いましたが設置面が大きいこともありボンドで十分とめることができました。
この時、角のつのは少し伸ばしておいて乾いてから切断することで綺麗に仕上げることができます。
枠ができたら底板を貼ります。
底板も気持ち大きめで造っておいて、乾いてからカンナで整えました。
蓋の裏側にはチークでツメを造っています。
爪は両端につきますがそれぞれ長さが異なります。
けんどん式になっていてそれで蓋が外れないようにできるのです。
そしてこれで完成です。
仕上げにエゴマ油を塗って濡れ色になりました。
今回はあえて荒木の状態の仕上げを生かしたものと、きっちりカンナで仕上げるものの二種類を造ってみました。
全く同じ大きさですが表情が全然異なります。
蓋を閉めるとこんな感じです。
自分でも少しうまくできすぎかなと思う仕上がりになり満足です。
ノミの使い方やカンナの使い方はじつは学生のやり方をみて研究していますので日々上手になってきています。
木を削って触って物をつくるとやはり楽しいです。
まだチークは余っているのでまた何か造りたいものです。
WASH建築設計室 日野弘一