日野が非常勤講師を務めている岐阜県森林文化アカデミーへ調査診断ワークショップに行ってきました。
リサイクル・リユースが重要視される中、「建築病理学」に基づいて既存建物の不具合や劣化を調査診断して適切な保守方法や補修方法を提案する技術やノウハウを学びます。
午前中は住宅医協会の滝口先生の座学を受け、午後からは実際に使われている建物での調査をしました。
外装(基礎・外壁・屋根)と内装(床・壁・天井)調査は滝口先生、
床下(基礎・駆体・下地)調査は中島先生、
小屋裏(屋根・躯体・下地)調査は日野が担当です。
3チームが順番に調査を体験して回りました。
調査に使う道具もたくさん種類があり、早く正確に調査するために工夫されています。実際に使わせてもらって皆さん楽しそうに体験されていました。
調査の様子を見ていて、学生さん方は粗探しするに留まりますが、先生方は「診断」をされていて、症状を見ながら建物の体調管理をするような優しさを感じました。
最後に班ごとに、売りに出ている中古住宅と仮定して「購入しても大丈夫か?」という依頼者の要望に答えるというシチュエーションで総評を発表しました。
各班それぞれ違う尺度での発表でした。
同じものを見て考え方が違うのは良いことですが、各班で気づいた症状にバラツキが多く、プロの診断士は症状の見落としは許されないという厳しいお話もありました。
今回のワークショップで使わせていただいた建物は「うだつの上がる街並み」 にある建物でした。
その中に中島先生の手掛けた施設があり見学させていただきました。
和紙のギャラリーに活版印刷の施設もありました。
美濃は静かで情緒のある素敵な街でした。
またゆっくり行きたいです。
服部