兵庫県尼崎市に耐震診断に行ってきました。築26年の比較的新しいお宅です。
小屋裏、床下にもしっかりと入れましたので、精密診断にて診断を行いました。
小屋裏の調査
小屋裏は一般的な構造でした。
天井断熱が敷かれていますので、筋交いが見えにくくなっています。
見逃さないように注意を払って調査を行います。
この日は写真に写っている学生のK君に手伝ってもらっています。
小屋裏に大きな劣化事象は確認できませんでしたが、横架材を固定するための羽子板ボルトが何箇所か外れてしまっていました。。。
竣工当初から取り付いていないと思われる箇所も見受けられました。
構造材が外れると非常に危険ですので、締め直しなどの処置が必要です。
二階床の調査
一階の天井と、二階の床の間の空間の調査も行います。
今回は一階のユニットバスの天井についている点検口から調査を行いました。
筋交いなど、意外と色々と確認ができます。
この物件は筋交いに金物が使われていないことがはっきりとわかります。
床下の調査
一階の床の下の調査です。
平坦な地盤に建っている建物なのに珍しく、高基礎になっていました。
中腰で歩けるくらいの高さです。
鉄筋探査機で鉄筋をチェックしました。鉄筋は入っていることがわかりました。
ただ、床下の喚起口の角からひび割れ”クラック”が入っているのが確認されたり、基礎の立ち上がりの一部にはジャンカが確認されました。
ただ、全体的には健全な状態であると判断できる基礎でした。
外部の調査
隣家が非常に近接しているため、屋根や外壁の調査がとても困難でした。
今回は360度カメラに三脚を取り付けて、状況の確認をしました。
内部の耐力要素の確認、劣化箇所の確認を行い、耐震診断が無事に終わりました。
大工さん、アルバイトを含めて合計三人で2時間程度かかりました。
これから1週間から10日くらいかけて耐震診断の計算と報告書にまとめていきます。
みなさんお疲れ様でした。
WASH建築設計室 日野弘一