一般社団法人住宅医協会が主催している住宅医スクールのお手伝いに行って来ました。住宅医スクールとは住宅のリフォームについての知識を学ぶための専門家向けの講習会で、他ではなかなか学べない具体的かつ実践的な内容を勉強することができる場になっています。
この日の講義はまずは設備のリフォームについてです。
設備屋さんを実際に営んでいる清水さんが登壇し、リフォームの時の配管の考え方を事例や実際に持ち込まれた配管を触りながら説明してもらいました。
設備の配管だけでも奥が深いです。
同じ目的とした配管でもいくつか方法があり、それぞれでメリットデメリットがあるので設計者はそれを理解し選択することが大切だと感じました。
第二講義は防火の安井先生。住宅医スクールのレギュラー講師です。
火事の発生を防ぎ、また火事が起こった際に燃え広がりにくくするための防火と、周辺で家事が発生した時の耐火。それをきり分けてそれぞれの対策を勉強します。
動画を用いてわかりやすく教えていただけるのですが、毎回一番強調されるのは”木は燃えにくい”ということ。木材はそれ自身に水分を含んでおり、木材が燃えるまでには意外と時間がかかるのです。木は燃えやすいという印象がありますが、その特性を理解しコントロールができれば本当は防火にも有効に使うことができるのです。木を積極的に使う私達としては、確実に理解しておかないといけない講義となりました。
そして第三、第四講義はバリアフリーの講義です。
超高齢化社会を迎えた日本。これからもますますバリアフリーの問題が生じてくることになります。一番印象的だったのは、高齢者へのアンケート。その中の、老後をどこで過ごしたいかという質問については、実は今暮らしている家ということです。その希望を叶えるためにも、設計の段階から老後のことを検討しておくことの大切さを実感しました。
住宅医スクールは丸一日かかるので、とても濃密な時間です。
頭がいっぱいいっぱいになった後は、有志で懇親会が行われました。
リフォームへの意識が高い人たちが集まって、とても有意義なお話をすることができました。これからも勉強を続けて精進していきたいものです。
WASH建築設計室 日野弘一