兵庫県神崎郡福崎町で戸建て木造住宅の耐震診断を行いました。吹田市から車で約一時間強、妖怪のまち福崎にやってきました。
この住宅で珍しかったのは、外装のデザインです。外壁はサイディングで覆われているのですが、屋根との取り合い付近で止まっていて上の方は真壁になっているのです。
いいところは、筋交いが目視で見えること。既存の図面と照らし合わせながら、筋交いが図面通りに入っていることを確認できました。
デメリットとしては、外壁のサイディングが桁まで届いていないため構造要素としてみなせないというところです。
小屋裏には点検口が設けられていて、簡単に入ることができました。住まい手さんが、当時地元の山から木を切って来てつくった家だということですが、木材が普段調査する家よりも質がいいように感じました。とても綺麗な小屋組です。
小屋裏から見るとよりわかりますが、壁は土壁です。
何度か手を入れられているようで、比較的新しい断熱材が一面敷かれていました。また全てではないですが構造用金物が追加されているのを確認しました。
床下もしっかりしたつくりです。
築40年ですが、木材には劣化らしい劣化は確認されませんでした。
ただ、基礎は鉄筋が入っていない無菌基礎で、点検口の部分に一部割れが入っていました。
これらの結果を整理して、耐震計算を行っていきます。
WASH建築設計室 日野弘一